インフレが進むにつれ、あるいは通貨高になるにつれ、ずっと海外に住み続けるのが苦しいと感じる人、また日本に帰った方が生活コストが下げられてQOL(生活の質)も高いのではないか、と考える人も少なからずいると思います。かつては老後は物価の安い東南アジアで過ごそう、というのも一般的だったかもしれませんが、それも今やロジックとしては成り立ちません。
では、何のために海外に住み続けているのか、自問自答しているとしたら早いうちに回答を見つけた方がいいでしょう。日本に長く住んだ人の場合、物価が上がることそのものに違和感を感じているケースもあります。
でも、諸外国では物価が上がることの方が日常だったりします。私も一時期イギリスに住んで強く意識しました。生活を取り巻くコストがどんどん変わっていきます。振り返っている暇はないのです。そこに慣れて生計を組み立てていけるかどうか、必要なスキルを身に付けましょう。
■ 週一経済トピック📰
直近で押さえておきたい話題をピックアップ!
にわかに市場で高まっているのはやはり日銀の金融政策変更です。3月の会合は18、19日、株価や為替に注目が集まります。
ところで、私も以前市場部門で働いていて朝会などで発表する際によく使っていた「神経質な展開」という言い回しですが、これは結構魔法のようなワードだと思っており、冷静に考えると何が一体神経質なのか、という話ですが(笑)、要はどっちに動くかよく分かりません!ということに他なりません。大きく動くかもしれないし、全然動意薄かもしれない、小さなイベントではないものの解釈は人によって異なるだろう、みたいな展開をイメージします。はっきりせい!と言われそうですが、これがまた意外とプロの世界でも「うん、そうだね」となるわけです。さて、来週は神経質な展開が予想されますね😌
■ マイブログ紹介🖌
過去のブログ記事を掘り起こしてご紹介
今回は直近の記事からです。私のような仕事だと誰にでも投資を勧めている、と思っている人がいますが、実際には、必要な貯蓄について考えてもらい、達成したい目標に向かってサポートを行う、というのがベースです。アドバイスを行う過程で、投資が必要ない人、そのときには投資をすべきでない人、というのも分かります。
この“必要な”貯蓄というのは案外数字をはっきり持ち合わせていないもので、人によっては過剰に貯蓄をしていたり、過少に見積もっていたりするものです。ゴールが明確でないとしたら、そこに向かっていくことも容易ではありません。途中でゴールポストを動かしてしまう人だっています。
定期的に運動すること、毎食栄養バランスを考えて食事することを苦に感じる人もいるように、貯蓄習慣も自分に合ったやり方と模索する必要があります。挫折している、としたら見直してみてはいかがでしょう。
■ 香港よもやま話🇭🇰
香港関連の雑談トピック(´∀`)
香港の不動産価格が下がってきましたが、果たしてどの程度調整をするのでしょうか。先日発表された、2024-2025の香港政府の予算では、不動産の印紙税(Stamp Duty)の大部分が廃止されました。改めて見てみると、あれだけ税金かかってたのに不動産価格が上がり続けていたのが奇妙にも思えてきます。今は日本の不動産に熱視線を送っているとも聞く香港の投資家ですが、フローは戻ってくるのでしょうか。
以下、HKFPないしMidland Propertyからの引用ですが、住宅ローン金利の上昇も相まって価格上昇に歯止めがかかったことが分かります。特に40平米未満の物件に関して顕著な下落が見られます。
各種印紙税の撤廃により、非永久居民、外国人、企業それぞれが永久居民と同じ条件での売買になります。また、HKMAからも住宅ローンの審査基準の緩和方針が出されており、借入も60-70%まででき、また現行から2%金利上昇した場合のチェックを不要とすることとなりました。これを機に不動産を既に買いに向かった人も多いようです。